今浜から比叡山は見えるか
フジテレビ系で今放送している「新春ドラマスペシャル明智光秀」
信長の比叡山焼き討ちの前触れのシーンで今浜(現在の長浜)から、信長、光秀と秀吉が比叡山を望むシーンがあった。また焼き討ち当日は燃える比叡山を秀吉が今浜の湖岸から見るというシーンがあった。
元長浜市民として「ん?」となるシーンだ。長浜の湖岸から比叡山は見えないはずだ。ましてや燃える延暦寺など識別できるはずがない。大津市内や草津市内の湖岸ならまだしも長浜からはどうやったって見えないはずだ。
長浜にいれば証拠の写真でも撮ってくるのだが、それは無理なのでいつぞやの伊吹山中から佐和山城が見えるのかを検証したときのように「Google Earth」で検証してみた。
ドラマでは今浜のどの辺りかはわからなかったので、とりあえず現在の長浜城がある辺りからびわ湖を眺めてみることにした。ちなみに長浜の辺りのびわ湖がもっとも横幅がある場所である。
まずは上空から眺めた平面図である。画面下の2006の数字がある部分がちょうど長浜城の有る辺り。延暦寺は黄色のマーキングの場所。
一直線上に結ぶと途中に陸地が重なる。ちょうど守山と堅田のびわ湖大橋がかかっている最も狭いところが視界に入ってくるので、対岸に比叡山がそびえているのは見えない。
次に、立体図だ。ちょうど今浜の湖岸に立って比叡山方向を真正面に見るとこうなる。
中央右よりの山並みは比叡山ではなく比良山脈である。
というわけで、比叡山は全く見えない。
400年以上の年月が経っているが、それほど大きな地形の変化は起こってないはずであるので、当時もこれとそう変わらない眺望だったはずである。
事実かどうかが確認しづらい歴史上のいろんな出来事よりははるかに事実確認が出来ることなのだから、これくらいは実際にロケハンして確認して製作して欲しいよなぁ。
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