初代ファミコンをAV出力化改造して、ファミリークラシックミニと同時に遊べるようにした
発売以来人気沸騰でなかなか入手できないというニンテンドーファミリークラシックミニ。
既に入手して懐かしいゲームを遊んでいるのだが、やはりコントローラが小さく慣れるまでは遊びにくい。過去に集めたゲームカセット資産が活かせないのも残念である。
そういえば実家には初代ファミコンがまだ残っていたはずだと思い出し、先日実家からゲームカセットと一式を送ってもらった。
我が家のテレビ、WEGAとBRAVIAはアナログチューナーが搭載されていた当時のものだ。ファミコンも接続できるはずだ。
というわけで、最近よく顔を出すハードオフとブックオフのジャンク売り場で物色してきたのだが、あいにく本体はあれどもRFスイッチユニットは売っていない。
さらに調査すると、上記の2台のテレビ、アンテナ入力端子が地上波はVHF/UHF共通の1端子しかない。この2台のテレビはアナログ、地上デジタル、BSデジタル、CSの全バンドダブルチューナーというモデルなのだがアナログチューナーもデジタルチューナーも地上波の入力端子は共通の1つしかないのだ。当然地デジ入力が来ているので、新たにファミコンを接続するとなるとVHF/UHF混合器が必要になってしまう。
ファミコンが発売されたころはまだビデオデッキも普及しきっていない時代。家庭のテレビで外部入力端子が付いているものも少なく、外部から映像を入力しようとすると、どちらか必ず空いている(放送されていない)チャンネルのVHF1chか2chへ変換して入力していたのである。
そういやファミコンって、NTSCのビデオ信号とオーディオ信号を内部のRFモジュレータ部でVHF1/2chの微弱な放送波に変換していたから変調部の前段で信号を取り出すとAV出力が取れたんだよなぁと30年前に読んだラジオライフの記事を思い出した。
自分の一番古い記憶でファミコンの改造についての記事が書かれていたのがたぶん85年6月号くらいだったんじゃなかっただろうか。当時は特集でトランシーバー改造の記事が掲載されていて、その中で、ファミコンについて先ほどのことが書かれていたと記憶している。
当該号が実家に置いたままになっているので詳細はわからない。まだ処分されずに残ってるかな?
その後ファミコン改造マニュアルだとかバッ活マニュアル等が出版され、こちらで詳しく掲載されたはずである。
ファミコンAV出力改造方法は今では検索すればいくらでもネット上に情報が転がっている。いい時代になったものだ。
調べてみると、我が家のファミコンは後期型であり、ビデオ出力は電解コンデンサ1個と抵抗1本、音声出力は電解コンデンサ1個を介して基板上から取り出せばいいらしい。ただ、このままでは現在の液晶テレビに入力したときに縦じまのノイズが出るとかで、ノイズ除去のためにセラコン1個、さらに基板上のトランジスタのBを基板上から浮かし、基板のパターンを使わずに直接ICのピンにジャンパーを飛ばすといいらしい。
うんと昔ならこれくらいのパーツなら常時手元にあったのだが現在は皆無。そこで日本橋のシリコンハウス共立へ買い出しに行ってきた。
今や電子パーツもネットでポチれば抵抗1本から買える時代であるが、やっぱり直接買いに行った方が面白い。
共立でトレー片手に電子パーツを物色するなんていったい何年振りのことだっただろう。
買い物はわずか30分足らずで終了。部品代にして数百円。
帰宅して早速改造着手。自宅でハンダごてでゴニョゴニョするのも久しぶりだわ。
AV出力は直接ケーブルで取り出そうかとも思ったが、今回は少しスマートにケース側面に穴を開けRCAジャックを取り付けて、そこにケーブルを接続できるようにした。
30年ほど前は無線機改造するためにもっと細かい部品の取り付けとかをやってたのになぁ。
というわけで、全行程2時間程かけて無事改造完了。
ファミリークラシックミニの出力を左画面に出し、改造したファミコンの画面を右画面に出してみたのがこれ。
初代ファミコン、縦じまノイズも出ずにきれいに出力されてる。クラシックミニにはわざと画質を落として初代ファミコンっぽくするモードがあるのだが、それを使うと逆に初代ファミコンの方が画質がいいかも。
ちなみにこのテレビ、音声はスピーカとヘッドホンでそれぞれ左右の画面を別々に出力することができる。
これで1台の1つのゲームを2Playならず、1台のテレビで二人が同時に別々のファミコンゲームを楽しむことが可能になったのである。
なお、個人的には同じグラディウスで遊んでもコントローラが馴染んでいる初代機の方がやりやすく、スコアも高かった。
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