iOS6に記録される位置情報履歴
久しぶりにデジタルフォレンジックネタを。
過去にこのブログで3回に渡り、iOSに記録される位置情報について調べてみたことを記事にした。
いずれも携帯電話基地局や無線LAN基地局の位置情報(事業者、場所)と日時が記録されているということであった。
さて、今回iOSが6.1になってこれらの位置情報は一体どうなったのかという興味がわき、ちょうどiOS6のJailBreak方法も見つかったことなので、自分のiPhone4を一台iOS6.1にアップデートし、脱獄し、位置情報が入ったファイルを探してみた。
結論から言うと、位置情報の含まれるファイルはiOS5から変わっていないらしい。
/private/var/root/Library/Cache/locationd/cache_encryptedA.db
/var/root/Library/Cache/locationd/cache_encryptedA.db
このファイルにSQLiteのDB形式で記録されていた。
ただし、iOSが5から6になる過程で、iPhoneも大きく進化していることがある。
それはLTE対応。
cache_encryptedA.db内にもこれまでの「WifiLocation」や「CellLocation」といったTable以外に「CdmaCellLocation」や「LteCellLocation」といったTable他が追加されている。
おそらくiPhone5でLTEの電波をつかんだり、au版使用するとこれらのTableのデータが蓄積されていくのだろう。あいにくSBM版のiPhone4しか所有していないので確認できていない。
以前のチェック時にはSIMロックを外したiPhone4を使用していたのだが、今回のものはSBMのSIMロック版であり、3Gの電波はSBMでしか使用できないが、「CellLocation」に記録されていたデータにはMCC/MNCが44020だけでなく44010というドコモの電波も記録されていた。
なお、記録されているデータ形式は先にも書いたようにSQLiteのDBで、iOS5同様特に暗号化されているようには見えない。
iOS4の時にこの位置情報の記録が問題視されて、次のメジャーアップでは端末内に保存される位置情報履歴も暗号化する。と発表されて二度目のメジャーアップデートなのだが・・・
plist形式で記録していたデータをSQLiteのDBに変更することが暗号化という意味だったんだろうか?
ちなみに今回取り上げたのはiOS6.1であるが、Androidについても同様な情報が記録されているらしいので、この話はまた機会があれば調べて書いてみたいと思う。
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