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2013年1月 3日 (木)

iPhone5のノイズキャンセリング機能って別に目新しくもなんともないよなぁ

最近テレビでiPhone5のコマーシャルを見ていたら、ノイズキャンセリングについてを宣伝していた。

appleのサイトでも

さらにiPhone 5は、周囲の雑音を抑える新しいノイズキャンセリングテクノロジーも持っています。だから騒がしい部屋の中でも、iPhoneをあなたの耳に近づければ、あなたにとって一番重要な音、つまり電話の相手の声がしっかり聞こえます。

なんてことを書いていたりする。

これってそんなに目新しい技術でもなんでもなく、電話に関していえばアナログの固定電話(黒色のダイヤル式)時代からノイズキャンセリングは存在していた技術。

コイルを使ったり、もう少し進歩してくると、音声を拾うマイクとは別のマイクで周囲の音を拾い、位相を反転して合成することで、どちらのマイクからも入ってきている周囲音を打ち消してしまう。

この原理は先にも書いたアナログ電話だけでなく、無線通信などでも普通に使われてきた技術で、30年ほど前の「ラジオの製作」という雑誌なんかでは、確か自作の記事なんかもあったはず。知識とちょっとした指先の器用さがあれば簡単なものなら小学校高学年くらいでも製作できてしまうようなものだ。

一番簡単なのは、ステレオスピーカーのケーブルのマイナス側だけを外して、本体からの接続は左右それぞれのプラス端子だけにして、外したスピーカー側の左右のマイナスケーブル同士をつなぐ。

そうした状態で、ボーカル入り(なるべくエコー処理等のかかっていない)の曲を再生すると左右均等に近いレベルで録音されているセンターに位置するボーカルが位相反転で打ち消され、カラオケっぽくなる。これと同じようなことをしているのだ。ちなみにスピーカーを4本用意して、2本は普通に配線。残りの2本を上記のように配線して、これをリスニングポジションの後方に配置すると、簡易サラウンドのできあがり。

iPhoneではようやく採用されたのかもしれないが、実は他の機種にはずっと以前から当たり前のように搭載されていたりする。有名どころではXPERIAシリーズなんかは、arcの頃から代々この機能は付いていて、同じ場所で通話をしていてもXPERIAを使っている場合は明らかに音声がクリアに伝わってくるのがわかる。また音楽プレーヤーとしてみてもWALKMANなんかにはかなり前から搭載されている機能であり、機能をオンにしたときとオフにしたときの違いにはマジで驚かされる。特に地下鉄車内での違いはものすごい。ノイズキャンセラー機能付ウォークマンを買った時の話はここ。今から6年前の話である。

いろんな場所で使用される携帯電話機や音楽プレーヤーではこのノイズキャンセリング機能は非常に有用な機能であり、iPhone5が今この機能を大々的に宣伝してきていることについて、何をいまさらこんな当たり前の機能を謳っているいるんだ的な感じが非常に大きく、逆に、今までこんな機能もついてなかったのかと思っているところ。

しかしながら、素人的にはものすごい技術にうつるようで、「iPhoneってすごい」ってなっちゃうようだ。

何でもないことをすごいことであるように宣伝する、ある意味素人的な大胆さ。日本メーカーに製品には、本当にすごい機能が当たり前のように搭載されていて、ユーザーがそれを意識することなく当たり前のように使っている。

日本のメーカーも広告代理店も今一度宣伝の仕方というものを見直してみる必要があるんじゃないかなぁ。

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