ネタバレ 宇宙戦艦ヤマト復活篇
テレビ本放送開始から35年目の今年
西暦2203年アクエリアスの海に自沈したヤマトが17年ぶりに復活ということで、映画を見てきた。
古代進の声をあてていた富山敬氏、偉大な作詞家阿久悠氏、音楽を担当した宮川泰氏、羽田健太郎氏が亡くなった今、あのヤマトが復活できるのかという不安が残ったままの鑑賞だった。
まずオープニング、「無限に広がる大宇宙」という羽佐間道夫氏の声とともに流れる川島和子さんのスキャット。一気にヤマトワールドへ。
古代は退役して民間の輸送船の船長をしているのね。38歳の古代、いつの間にか自分の方が年上に?
真田さん、今回は連邦宇宙科学局長官というポストで、アクエリアスの氷塊の中でヤマトを再建。宇宙科学局長官というポストだけれども、かつての藤堂長官的なポストも兼ねている模様。そういや防衛軍長官は出てこなかった。
島次郎(トラのしまじろうじゃない!)は、かつてのヤマト航海長島大介の弟、17年もたつとこんな立派な青年になるのか。兄ちゃんの面影が、そっくり。てっきり兄の意志を継いでヤマトの操縦桿を握るんだと思ってたけど、違った。
佐渡先生とアナライザーも相変わらずいいコンビで出演。しかし声が佐渡先生というより波平になってしまってる気が。
あと旧乗組員からは徳川太助、全然面影が残ってない。
南部、太田、相原、加藤、山崎機関長たちは今頃どこで何をしてるんだろ。古代とほぼ同年代、防衛軍の中心となって働いてるシーンが少しくらいあっても。っていうか南部が家業の南部重工業を継いで、今回のヤマト復活に協力しているなんて設定があってもよかったのかも。
新乗組員、天馬兄弟はいらね。
さて、今回のヤマト、今時のアニメらしくCGが多く使われていて、特にアクエリアスの氷塊の中からの発進シーンや惑星アマールへの着水、発進シーンなどはすごいクオリティ。
しかし、発進シーンの歌だけは、ALFEEじゃなくささき節もしくは歌なしにしてほしかった。ALFEEも悪くはないんだけど、やっぱりヤマトの主題歌は低音ボイスでいさましくあってこそヤマトだと思ってしまうのは自分だけ?ラストの歌はよかったんだけどなぁ。
今回のヤマトは第3次移民船団・護衛艦隊旗艦。その置かれているポジションと、あと新型艦載機コスモパルサーのシーンに少しマクロスを感じてしまった。
マクロス以外にも結構、旧作のオマージュってシーンがいっぱいあった。
戦いで行方不明になって艦だけ見つかったり、謎の艦隊に襲撃されて一人だけ助かる、史上初の地球に近づいてくるもの等々、その数20以上。
そういや冒頭で出てくる第1次移民船団・護衛艦隊旗艦の空母ブルーノアのデザインってシド・ミードのヤマト2520の影響?
音楽は、旧作からの流用とクラシックからの流用、やはり二人の巨匠を超える音楽家はいないのか? 宮川彬良氏なら完結編の曲にもタッチしているし、何よりも宮川節を受け継がれているのに。
でも、旧作からの流用も各シーンにぴったりの曲がチョイスされていて違和感なく聞けた。
そうそう、主砲の発射音は何で変わったんだ。あと、今回歴代ヤマトの戦闘シーンでおそらく初めて使われた武器があった。それは艦尾魚雷(ミサイル)。自分の記憶が正しければ、過去の戦闘シーンでは一度も使われたことはないはず。
さて、敵側のゴルイ提督、ヤマトの戦い方に心を打たれる誇り高い指揮官。なんと声をあてているのはデスラー伊武雅刀氏。復活篇に総統が出てこないのは残念だったけど、このキャスティングは見事なほどマッチしてたと思う。
大村副長が特務艦信濃に乗って、敵に突っ込むシーン。波動エネルギーを装填したミサイルが敵に対して有効らしい。しかし、何で突っ込む必要があったんだろう。主砲を波動カートリッジ弾で撃てばよかったんではないのだろうか。っていうか、あんなでっかい艦を収納するスペースがヤマトのどこにあるんだろう?
ラスト近く、SUSのメッツラー総督の正体を見て、平成の松本零士作品の多くに出てくるダークィーンを思い出した。復活篇には松本零士氏はタッチしていないが、なんかこのまま話が続けば999とどこかでヤマトが巡り会ってしまいそうな気がした。(999エターナル篇の原作ではそういうシーンもあるけど)
最後の最後、第三艦橋ECIで波動砲の計算をしだした途端、波動砲の発射メカが勝手に作動、なんかこれもマクロスの第一話ブービートラップみたいだけど、これは真田さんが、もしものことを考えて仕組んでおいたもの。それに気づいた古代が「真田さん」というのはわかるが、他のクルーまでもが「真田さん」って呼ぶのは何だかなぁ。自分たちよりも大先輩のしかも今や宇宙科学局長官という要職にいる人を「さん」って・・・
古代進は最初違和感があったけど、ずっとみていくうちにその違和感もなくなって、古代進として見ることができた。
復活篇は三部作らしい。願わくは無事二部、三部が作られるように。
そして、やはりヤマトは、西崎Pと松本氏がいたからこそできた作品。
二人の間に起きたトラブルなぞ、大宇宙の営みから見れば極々小さなもの。今一度手を組んで、いい作品を作っていただきたいと思う次第。
インターネットなどでも賛否いろいろな感想があがってるけど、とにかく大スクリーンで動くヤマトが見られたということで満足。
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